オルタナバンク2年目実績!安全性・利回りOKもリスクとの付き合い方

負けず嫌いのサラリーマンとして社畜のごとく働き、並行して育児・家事も全力奮闘中のかまちです。
今回は「オルタナバンク利用2年目で到達した収益とリスクの壁の対処法」について紹介します。

オルタナバンクは安心して利用できるの?
ソシャレンと長く上手に付き合うコツは?

と考えている方々の助けになれば幸いです。

結論|競争激化で利回りは上昇中!?運用額と比例する収益と不安

2022年6月にオルタナバンクを利用し始め、2年目には税引前で年間20万円以上、税引後でも月1万円の収入を得るまでに利益を拡大できました。
1年目の反省を活かし、損失回避に努めながら複利効果を着実に得たことが、利益拡大の要因です。

しかし、この1年間でオルタナバンクには以下のような変化が見られ、状況が変わってきています。


  • 12月に記念ファンドが続々と登場(利回りは8.5%超も)
  • 上場企業関連の新商品が登場(別角度からの安全性担保)
  • 償還遅延が遂に発生(元本償還は100%を維持)
  • 2024年春以降、利回りは6%を超える傾向(7%が標準に)

この1年間の学びは、運用額の増加によって収益が拡大してきた一方で、不安も比例して増えてきたことです。
オルタナバンクは過去の実績から信頼性が高いサービスではありますが、運用額が増えると「全ての卵を一つのカゴに盛りすぎる」状態となり、万が一の破綻時には大きな損失を被る可能性もあります。

オルタナバンクの安心感に頼りつつも、他のソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングなど、安心して利用できるプラットフォームを模索し、徹底して資産を分散させ、資産全体の一層のリスク低減を図ることが欠かせません。


2年目実績|年20万円の運用リターンに到達!オルタナバンクも利回り上昇

オルタナバンクを2022年6月から利用し、丸2年経ちました。
2023年1月にオルタナバンクは「サムライファンド」からサービス名が変更されましたので、オルタナバンクになってから1年経過したこととなります。

お陰様でこの1年間も過度な負担・不安なく、安定した収益を積み上げられました。


かまち
仕事の繁忙期で時間がなくても、3歳児の公園相手やトイトレ対応で慌ただしい毎日でも、きちんと収益を上げてくれました。
スマホ画面に張り付くことなく、仕事と育児に専念しながら取り組めるので、本当に助かっています。

〜私の2年目の運用実績〜 税引後でも収入月1万円を達成!

1年前に一度運用状況を振り返り、その時の運用方針を継続しました。
利用2年目の実績は以下のとおりで、追加資金捻出や複利効果により、税引後収入月1万円まで収入が増えています。


かまち
オルタナバンクから振り込まれる金額は源泉徴収後ですが、源泉徴収では住民税分は控除されていません。
確定申告を経て住民税10%程度を納めるものの、それでも毎月1万円を維持できています。

ここ最近の日本はインフレ傾向にありますので、毎月1万円使えるお金が増えたと思うととてもありがたいです。
幸いにも、償還遅延等のトラブルに巻き込まれることもありませんでした。
安全性の観点からオルタナバンクに注力しつつも、リスク管理を徹底して利益を複利で回せたことが、2年目の利益拡大要因だと考えられます。


かまち
元本割れに遭うと、せっかく得た利益を毀損してしまいますからね。
オルタナバンクの安全性は、別記事にまとめています。

〜オルタナバンクの2年目の変化〜 新商品の一方、遂に償還遅延!?

2023年7月〜2024年6月の間に起きた主な出来事をまとめると、大きく4つありました。


  1. 12月に記念ファンドが続々と登場(利回りは8.5%超も)
  2. 上場企業関連の新商品が登場(別角度からの安全性担保)
  3. 償還遅延が遂に発生(元本償還は100%を維持)
  4. 2024年春以降、利回りは6%を超える傾向(7%が標準に)


かまち
それぞれ簡単に振り返ります。

①12月に記念ファンドが続々と登場(利回りは8.5%超も)

2023年11月から翌年3月にかけて、「累計申込金額200億円突破記念ファンド」5本と「リニューアル1周年記念ファンド」3本の募集がありました。
11ヶ月〜18ヶ月の運用期間に対し、いずれも運用利回り8.50%という高利回りな商品でした。


かまち
これらに加えて、運用期間1ヶ月・運用利回り9.9%の「投資家還元ファンド」も以後定常的に募集が開始されました。

これらのファンドは、募集開始15分程度で満額成立となるほどの人気がありました。
継続して募集が続いている「投資家還元ファンド」も開始後15分立たずで満額成立となることが多く、最近では1人当たり上限10万円までの出資上限が設定されました。

②上場企業関連の新商品が登場(別角度からの安全性担保)

2023年末から新たな商品として「東証プライム上場企業不動産プロジェクト」やイギリスやフランスの「上場銀行債券購入ローンプロジェクト」が登場しました。
当初は期末分配だけだったものの、期中や毎月分配のある商品も出てきいます。


かまち
東証プライム上場企業は霞ヶ関キャピタル株式会社(証券コード:3498)で、最終資金需要者は中東を展開する子会社となっています。
資本力・収益力の高い親会社が連帯保証をしており、信頼度の後ろ盾が一段と強まった印象です。

上場条件を満たす企業ゆえに財政面の安定感はもちろんのこと、HP等から得られる情報量も多く、手堅い商品だと感じました。
利回りは他の商品より若干劣るものの4〜7.5%程度は確保でき、個人向け社債を購入するよりお得感があります。


かまち
他の商品と比べて運用先の安全性が高く、また他の業者ではあまり見られない商品ゆえに、私の中ではかなりお気に入りです。
個人向け社債に比べて出資額を小さく、小刻みに決められる融通さも利点だと言えます。

③償還遅延が遂に発生(元本償還は100%を維持)

残念なことに、遂にオルタナバンクでも償還遅延が発生しました。
対象案件は「横浜不動産ID547」で、償還遅延は生じたものの幸いにもデフォルトすることなく全額回収できています。


かまち
商品にはリスクを含みますので、いつかは起きると思っていました。
遅延状態が長引かなかったこと、また引き続き元本償還実績100%を維持できている点は評価できます。

これにより、オルタナバンクHPからは「償還遅延なし」の記載がなくなりました。
とは言え、前身の「SAMURAI FUND(2020年1月サービス開始)」の時から元本の償還は継続できており、実質4年以上安定して事業がなされています。

④2024年春以降、利回りは6%を超える傾向(7%が標準)

2023年のオルタナバンクの利回りは5.5%を中心に4〜7%の商品で構成されていましたが、2024年以降は7%を中心に6.0〜8.5%の商品構成になってきました。
利回り上昇の理由として、以下の2点が考えられます。


  • 日本の金利が上昇局面に入ってきた(マイナス金利の解除)
  • ソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディング市場の競争激化


かまち
オルタナバンク自身の業務効率化といった内的要因も考えられますが、外的要因が無視できないほど強力な印象です。

1つ目は、日本銀行のマイナス金利政策の動向です。

2024年3月にマイナス金利解除、7月に政策金利の引き上げを発表しました。
これによりメガバンク3行も普通預金金利を長らく続いていた0.001%から0.10%まで上昇させることを発表しています。
貸付のベースとなる金利が上昇したことで、相対的に商品の金利も上昇したという見方です。


かまち
金利が上昇すると借りている側は辛いものの、貸している側にとっては良い波と言え、この波に乗っていきたいですね。

2つ目は、市場参入者が増え、業者間での顧客獲得競争が激化してきているという実態です。

特に不動産クラウドファンディングの参入者で強気な業者が多く、ヤマワケエステートTECROWDといった利回り10%超え案件を連発する業者も現れました。
「リターンとリスクは表裏一体」という見方もありますが、先に紹介した2社は2024年8月時点で償還遅延・元本割れは発生しておらず、この状況が続く限り人気が殺到するのも理解できます。


かまち
不動産クラウドファンディングは注目度の低い市場かと思っていましたが、今後ますます広がっていくという見解の記事が2024年2月の日本経済新聞に掲載されており、驚いたのも記憶に新しいです(参考:不動産投資に新方式 広がるクラウドファンディング型)。

<参考>

「ソーシャルレンディング」と「不動産クラウドファンディング」は、両者とも出資したお金に利回りが付されて返ってくることから、利用者目線のお金の動きは似ています。
ただ、「ソーシャルレンディング」ではお金を借りたい企業へ貸付をしますが、「不動産クラウドファンディング」では不動産そのものの購入のために貸付を行う点が異なります。
したがって、「ソーシャルレンディング」では貸付先企業の業界トレンドの影響を受けますが、「不動産クラウドファンディング」では不動産市況の影響を受けます。

ソーシャルレンディングは企業そのものへお金を貸し付けているため、貸付先が破産したり、夜逃げするようなことがなければ想定した利回り付きで返済がなされます。
貸したお金に対する返済なので、リターンが上振れするようなことはありません。

一方、不動産クラウドファンディングの場合は目的の不動産の売却が順調に進まなかったり、売却額が計画通りにいかないと想定した利回りを得られず、事業の運営状況に左右されやすいという違いがあります。
とはいえ投資の世界では「収益(リターン)のブレ」を「リスク」と呼ぶように、マイナス方向の損失だけでなく、売却が順調にいき、上振れするようなことが起きているのも事実です。


かまち
それぞれ似ているようで、リターンの見込み方は全く異なります。
ただ、株式相場が急落等の変動を生じても購入額自体に変動を生じることがない点は同じで、株式市場に影響されない資産ポートフォリオを構成する上ではいずれも組合せに適した商品だと言えます。


ソシャレンを真面目に2年目取り組んで気付いた難しさ&今後の対策

1年目と同様に、2年目もこの1年間の取り組みを振り返ります。
2年目も順調に収益を伸ばせましたが、この1年で身をもって学んだ内容は次の1点です。


  • 運用額が増えてくると、今まで以上に不安になる


かまち
本当にこの一言に限ります。
おそらく、運用を始めた人が誰しも将来ぶつかる壁です。

オルタナバンクは規制の厳しい第1種金融商品取引業であり、安全性は他のサービスより優るとは言えど、運用額が増えていくと「頼り切っていて平気かな…」と不安を感じることが増えてきました。
個人によって心配を感じる閾値は異なりますが、しがないサラリーマンの身分でコツコツ取り組んでいる私の場合、投資総額が5百万円を超えた辺りから「オルタナバンク一極集中で大丈夫かな…」と心配になりました。

オルタナバンクに頼りたい気持ちはあるものの、投資の格言通り「卵は一つのカゴに盛るな」だなと考えさせられた次第です。
一つのカゴに盛り過ぎは、やはり有事の際の損失が大きくなりかねません。

一年前の振り返りでも、リスク管理の難しさを挙げていましたが、いかに稼ぐかよりいかに守るか、それが大事だなと再認識した次第です。


かまち
運用1年目の振り返りはこちらの記事にまとめています。
当時は自らの欲のコントロールと運用ルール作りが反省点でした。

<参考>

オルタナバンクを運営するSAMURAI証券は、日本投資者保護基金に会員登録されています(2024年8月時点)。
そのため、投資家保護の仕組みが働き、分別管理制度によって証券会社の財産と顧客の資産を分離して管理することとなり、万が一証券会社が破綻しても顧客の資産には影響が及ばないようになっています。
また、仮に証券会社が分別管理を適切に行っていなかった場合は、顧客(個人)の資産に影響した部分のうち1,000万円までを上限に日本投資者保護基金から補償することとなっています。

したがって、1000万円を超えない限り、オルタナバンク自身の破産リスクはあまり気にする必要ないのかもしれません。
少なくとも、日本投資者保護基金に加入していない会社(例えば、証券会社ではない不動産クラウドファンディングを提供する会社)よりかは運営元自身の安全性を気にし過ぎなくてもいいのかなと私の中では整理しています。


かまち
とは言え、オルタナバンクが作った商品・貸付先の目利きを信頼し切れるかは別問題です。
運用額が1000万円を超えずとも、それなりの額を託すとなると時折不安を感じます。

対策はこれしかない|とにかく『分散』

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングを活用し続けていくのであれば、過去の失敗事例を見る限り一事が万事とならないよう、『とにかく分散』これに尽きます。
1箇所への運用額を抑えるのはもちろんのこと、自らが安心して運用できる業者を増やし、自らの資金を徹底的に分散します。


かまち
分散は基本中の基本に思えますが、人間は不思議と欲をかきたくなってしまいます。
失敗が起きずに上手くいけばいくほどなおさらで、この心理を悪用し、安心して大金を預けた頃に騙し取る「ポンジ・スキーム」という詐欺を一度は耳にしたことがある方も多いかと。

運用先を増やし、分散を優先することにより、「運用利回りの最大化」は残念ながら諦めとなります。
運用がきちんと終了すると「もっと出資しておけばよかった」と後悔するのがソシャレンの世界ですので、辛い現実ではありますが何度もこの感覚を味わうこととなります。


かまち
大半の業者にて、運用が「上手くいかない数」より「上手くいく数」の方が多い現状、後悔する機会が多いのもやむを得ません。

しかし、運用している資産全体の「トータル利回りで稼いでいく」という視点を持つと、多少の利回りの差は意外と気になりません。
読んだら一生お金に困らない N/S高投資部の教科書(村上世彰 著)』でも取り上げられていた、「投資は期待値で考える」という視点で取り組むことで、将来の収入額を見込みつつも万が一の毀損・詐欺に遭遇した際の損失も最小限に抑えられます。


かまち
仮にトータル利回りで計算しても、ソシャレンや不動産クラファンなら安定して7〜8%の利回りを狙えます。
株式投資の配当利回りを比べると、税金3割を控除しても有利な状況には変わりません。

具体的な対策① プラットフォームを分散

『とにかく分散』を実践すべく、まずは兎にも角にも運用先を拡大しました。
拡大にあたっては、ソーシャルレンディングにこだわらず、不動産クラウドファンディングにも手を広げました。

拡大にあたり選んだ運用プラットフォームは、以下の3社です。




かまち
取り上げた3社とも、2024年8月時点で償還遅延等が起きていません。
運用期間1年程度ながらも高い利回りを狙えるのが魅力です。

不思議なことに、不動産クラウドファンディングに関しては「詐欺の勧誘に注意」という話は耳にするも(参考:小口化不動産への投資をかたった詐欺的勧誘等に係る注意喚起(国土交通省HP))、行政処分や巨大損失の話はあまり聞きません。
利回りの高さから逆に不安も感じますが、高い収益率を狙えるビジネスの体質・コツを業者が備えているという見方もあります。

分散したとは言え、運用額の配分はオルタナバンクを一番大きくしています。
オルタナバンクと今回選んだ計3社の運用資金の割合は、概ね3:1です。
運用利回りは他の会社に劣りますが、オルタナバンクは先に触れた第1種金融商品取引業の基準を満たしていることや、日本投資者保護基金の存在、運用実績による安心感は他の会社に優ります。


かまち
オルタナバンクの安全面における優位性は、別記事にもまとめているとおりオルタナバンクでの運用を始めたきっかけでもあります。
運用先を増やすことでババを引く確率を高めてしまっては元も子もありませんからね。

分散した以上、オルタナバンク単体からの収益は減ります。
しかし不動産クラウドファンディングの高利回りを活用したことで、順調に満期を迎えた場合、運用額全体でみればむしろ収益は増える見通しです。

なお、一見すると利回りの大きい会社ばかりに手を広げていますが、償還遅延や貸し倒れ等の発生確率は相対的に高いことが想定されるため、これらの会社に対してはオルタナバンクの時に設定したマイルール「1案件20万円以下」を「1案件10万円」に改め、リスク管理を図っています。


かまち
仮に1年で1件ハズレ案件に当たっても、10万円であれば収益の中に収まりますからね。

「分散進めるなら一気に10箇所くらい増やせばいいのでは?」と考える方もいるとは思います。
ただ、運用先が増えると管理するのが大変になり、日々の仕事・育児が手に付かなくなりそうでしたので、私はそこまで拡大していません。
個人が仕事と育児の傍ら取り組む分には、4社くらいであれば情報量も多過ぎず少な過ぎず、運用案件も毎週どこかで登場し、資金効率の無駄もない印象です。


かまち
手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択(ミニマリストしぶ 著)』を読んでから、余白を持たせた方が情報に振り回されず、心に余裕が生まれるなという実感があります。

このほか、同様に投資元本が株式相場の影響を受けない運用先として、以下の2つを活用し始めました。
いずれもソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディングとは異なる商品ですが、スマホから取り組めて、運用資金の分散先拡充に一役買ってくれています。




かまち
分散を徹底すると言っても、日々変動のある暗号資産は、分散先に適していないと考え、利用していません。

運用拡大その他① Siiibo証券

Siiibo証券は、未上場企業の社債(私募債)を購入できるサービスです。

運用期間は1年を超え、また最低購入価格が50万円程度するのが少額投資家にはツラいものの、6%前後の利回りを見込めます。
また、途中解約の条件が付いた債権もあり、長期でも付き合いやすいのが利点です。


かまち
Siiibo証券を利用していて面白いと感じるのは、社債発行者のチョイスです。
ただの中小企業ではなく、事業内容が面白く、また企業自身に勢いがあり、つい応援したくなる企業ばかりを扱っています。

私募債ゆえに人数が限られ、条件がマッチングしないと購入に至らないことから、案件を掴めるか否かは巡り合わせ的な要素に左右される点は扱いにくく感じるかもしれません。

ただ、ソーシャルレンディングと比べたときの私募債の利点として、扱う商品が債権であるがゆえに税金の扱いが異なり、「源泉分離課税」という課税方法で計算がなされます。
この課税方法の場合、確定申告をしても市区町村民税の所得割額への影響がなく、保育料を気にする子育て世代においては手元に残るお金を増やせるメリットがあります。

私自身以前から口座を開設していたものの、保育料のメリットに気付くまでは正直ほとんど活用していませんでした。
案件の巡り合わせが増えるよう、最近は各社への条件提示を積極的に行なうよう改めています。


かまち
子育て世代におけるSiiibo証券のメリットは別記事で解説しています。
特にこれから出産を迎える方には大変オススメです。

運用拡大その他② MoneyFarm

MoneyFarmは、請求書等の金銭債権をトークン化する国内初のサービスです。
フィンテック感満載なサービスながらも、トークンの購入者は満期日に「額面+利益」を得られる仕組みで、複雑さはありません。


かまち
商品は異なるものの、利益を得られる仕組みは割引債の購入と似ています。
運用期間は1〜2ヶ月と非常に短期ながら、利回りは9%前後と高めに設定されています。

「会社」や「事業」ではなく「債権」に対して商品を紐付けるという特殊性・馴染みの無さから現時点では利用者が少なく、これが功を奏して開始数分で売り切れが生じる事態は起きていません。
私自身、参入しつつも不安はゼロではないため、1案件3万円と更に少額で利用しています。


かまち
2024年3月のサービス開始から約半年経ちましたが、今のところ遅延や不履行も起きることなく安定的な運用ができています。
募集案件も増え、分散も図りやすくなりました。

具体的な対策② プラットフォームを精査

運用先の拡大と並行して行ったもう1つの内容は、運用するプラットフォームの精査です。
分散しつつも質の悪いものを増やしては元も子もありませんので、精査することで質の良い環境で分散を図ります。


かまち
投資信託に例えるなら、「オールカントリー」のようにとにかく分散先を拡大しつつ、一方で「S&P500」のように質の良いものだけを採用していきます。
「S&P500」も『500社』という数が前提としてあるように、今回の振り返りも『分散』があっての『精査』になります。

精査の一例としては、オルタナバンクの利用と同時期に利用し始めた「クラウドバンク」については、償還遅延発生から1年以上解決していない案件があることから、運用を控えることとしました。
先に紹介したTECROWD等の運用プラットフォームに比べ、商品利回りは4%前後かつ運用実績も長く、パッと見で安定してそうな雰囲気がありますが、評判の割に意外と焦げ付いています。


かまち
人気No.1と謳うほどで広告もよく見かけるクラウドバンクですが、実際2024年8月時点で運用中ファンドの8%(43件)が償還遅延中となっており、10本に約1本は遅延している状態です。

このほか、元々利用はしていませんでしたが、「みんなで大家さん」も2024年6月に行政指導が入りましたので、運用先を分散するにしても候補から外しています。

参考までに、同様の考えで以下の業者は現時点において運用先候補としていません。


  • OwnersBook(償還遅延が1年以上継続)
  • クラウドクレジット(償還済み案件の約17%が元本割れ:2024年8月時点)
  • BANKERS(行政処分を受けたSBIソーシャルレンディングを吸収合併して運営)


かまち
2020年前後にSBIソーシャルレンディングやmaneo等が損失を被り撤退しましたが、損失を出しつつもサービスを継続している業者は依然として存在します。
毎回必ず成功するとも限らないのが投資の世界と言えばそこまでですが…

下手な愛着に縛られず頼れなくなったら潔く手を引き、またそもそも信じられないところには手を出さないことで運用先の質を保ち、有事の発生確率・損失拡大の抑えます。
損失や不祥事を繰り返す業者には、組織内部の問題や参入市場の難しさといった要素を抱えていることが想定され、有事を避けるには潔く手を引くのが一番です。

この1年で、ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングのサービス提供業者は更に増えてきました。
中には危ない業者もいるかもしれませんが、参入業者が多く、業者同士で顧客確保を競う現状は、まさに買い手市場であり顧客側が有利な状況です。
この現状を活用し、運用先の分散と質の選定を徹底していきます。


かまち
ありがたいことに、現在は無料でサービスを提供する業者が大半です。
迷いながら一社に頼るのではなく、手広く利用してその後運用先を精査していく方が複利を活かす観点では時間を最大限味方にでき、幸い参入業社が多い現状はそれを実践できる環境が用意されています。


〜おわりに〜

2023年から2024年にかけての1年は新NISAの導入があり、株式投資を主として資産運用への世間からの関心が増えたように感じています。
ニュースの内容も「老後資金がいくら足りない」というネガティブな内容ではなく、「株式市場が活況で参入者が増えている」というポジティブな内容ばかり目にするように、世の中の雰囲気が明らかに変わりました。

そんな中、2024年8月5日の日経平均株価は4,451円安となり、1987年のブラックマンデー翌日(3,836円安)を超える過去最大の下落幅に直面し、株式市場への参入者が試される展開となりました。
あまりの下げ幅に私自身驚きましたが、一方でソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングは市場の乱高下に左右されず、着実な利益を見込める強みを確認できたのは、1つの学びだったと感じています。

資産形成は株式投資だけにしかできないものではなく、また株式投資だけに頼るのはマクロの視点から見れば一箇所集中と変わりません。
リスクを分散してトータルで利益を確保する観点からも、株式投資一本に頼らず、相場に左右されないソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディング等を組み込んでおくことで、自らの資産の分散を図りつつ堅実な資産形成につながるなと再認識した次第です。


かまち
初めてのソシャレンなら、過去の償還実績や運営体制から信頼度の高いオルタナバンクがオススメです。
少額で試しながら、市場に左右されない資産の良さを感じていただけたら幸いです。

じゃあな、またな。

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