今日も一日お仕事&育児おつかれさまです。
負けず嫌いのサラリーマンとして社畜のごとく働き、並行して育児・家事も全力奮闘中のかまちです。
今回は「私の子供の確定申告のやり方」を紹介します。
子供(未成年)の確定申告、周りはどうやっているのだろう?
株や配当の源泉徴収はどうすれば還付を受けられるの?
と考えている方々の助けになれば幸いです。
※あくまで、私の取組み実績のシェアとなります
(税理士ではありませんので、最終的にはご自身の判断で確定申告を実施ください)。
結論|未成年の確定申告、要点さえ押さえれば30分で完了

未成年の確定申告は、財産を管理する権利・義務のある親権者が代書して行います。
未成年のように申請項目が少ない場合、30分もあれば書類作成は完了します。
子供の譲渡所得や配当所得、雑所得について確定申告を行う場合、以下の準備が必要です。
- マイナンバーカードの写し(表裏)
- 【譲渡所得・配当所得】特定口座年間取引報告書
- 【雑所得】雑所得の損益がわかる資料
- 郵送用の封筒・切手
- 出力用の紙・印刷機(コンビニの印刷機で代用可)
15歳未満のマイナンバーカードには署名用電子証明書の機能がないことから、郵送での手続きとして申請書作成作業を進める点には注意が必要です。
「特定口座:源泉徴収あり」での運用益をわざわざ確定申告をするかの目安は、郵送代や印刷代をふまえれば、還付額が500円を超えた場合と言えます。
なお、私は子供の将来の貯蓄しやすさ・勉強の観点から松井証券とクラウドバンクを利用し、原則ほったらかし運用で発生した利益を確定申告しています。
子供の資産運用で取られる源泉徴収、確定申告で返ってくる

子供の貯蓄を効率よく貯めるにあたって、2023年末までは「ジュニアNISA」制度がありました。
この制度は18歳まで解約できないデメリットがありつつも、譲渡益や配当金に対して税金が非課税であり、子供への将来の備えを効率的に準備するにはうってつけでした。
ジュニアNISAがなき今は、株や投資信託で子供の資産を運用する場合、証券会社にて通常の口座を開設するしかありません。
個人が口座開設を行う場合、確定申告の手間を省略できる「特定口座:源泉徴収あり」を使うのが一般的です。
しかしながら「特定口座:源泉徴収あり」で利用すると、所得が少ない子供においても源泉徴収により税金が徴収されてしまいます。

かまち
それゆえ、本来なら所得税等を納める必要はないかもしれず、源泉徴収をそのままにしておくのは勿体無い状態です。(参考:基礎控除とは?所得や控除の基礎知識をわかりやすく解説(mycard HP))
そこで、私は子供の証券口座は、「特定口座:源泉徴収あり」としながらも、確定申告を行うことで税金の還付を毎年受けています。
令和6年度も子供の確定申告を行いましたので、そのやり方を今回紹介します。
<参考:未成年の確定申告は誰がやる?>
通常、確定申告は本人が行う必要があります。
本人以外が代理で行う場合は、税理士資格が求められます。(参考:税理士法違反行為(国税庁HP))
ただ一方で、「親権」には子供の財産を管理する権利・義務があることから、未成年においては「親権者たる親」が子に代わって確定申告を行うこととなります(参考:親権者「Q1 親権とは何ですか。」(法務省HP))。
したがって、未成年のように子供自身では確定申告への理解が足りず、円滑な手続きを期待できない場合は、親が代書で確定申告をします。
実践!子供(未成年)の確定申告の流れ

子供の確定申告については大人の場合よりも申請項目が少なく、手順を間違えなければ30分もあれば書類を作成できます。
もちろん書類の作成は手書きではなく、Webから作成できます。
確定申告にあたり必要なもの

私の場合は子供の譲渡所得と配当所得、雑所得について確定申告を行っています。
この場合、必要な書類等は以下の5つです。
- マイナンバーカードの写し(表裏)
- 【譲渡所得・配当所得】特定口座年間取引報告書
- 【雑所得】雑所得の損益がわかる資料
- 郵送用の封筒・切手
- 出力用の紙・印刷機(コンビニの印刷機で代用可)

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スマホかコンビニの印刷データを飛ばすだけで簡単に出力でき、とても便利ですよ!
申請書作成(譲渡所得・配当所得・雑所得)

始めに、未成年の子供の確定申告の申請書を作成するにあたって、1番気を付けなければならないのは「郵送で提出すること」です。
なぜなら、15歳未満の子供の場合、マイナンバーカードに署名用電子証明書の機能がないからです。(参考:子供(15歳未満)でもスマホ用電子証明書を利用申請できますか(マイナポータル HP)。)

かまち
続いて、肝心の申請書の作成手順です。
国税庁の確定申告特集サイトの「確定申告等の作成」から「確定申告等申請書作成コーナー」へアクセスし、「作成開始」へ進むと、始めに「税務署への提出方法の選択」画面が表示されます。
マイナンバーカードはあるものの署名用電子証明書の機能がありませんので、「いいえ」を選択し、「提出方法の選択」で「書面」を選択します。


かまち
利用規約に同意し、「作成する所得等の選択」画面にて「所得税」から入ります。
そして「申告する所得の選択等」では、株や投資信託を申請する場合(譲渡所得・配当所得)は「株式等の譲渡(売却)、配当、利子」、いずれの項目にも該当しない所得がある場合(雑所得)は「雑(業務・その他)」を選択して進みます。


譲渡所得に関しては、「特定口座年間取引報告書の入力」画面にて入力します。
令和6年度のウェブページでは「特定口座年間取引報告書」の部分を転写するよう図示されていましたので、迷うことなく記載できました。



かまち
なお、迷った場合はとりあえず先に進み、還付額の計算結果を比べると、自ら手計算する手間を減らせますよ。
雑所得に関しては、「雑所得(業務・その他)の入力」画面にて入力します。
私の子供の場合は、クラウドバンクといういわゆるオルタナ資産での収入があり、その損益をここで記載しています。
「種目」は「その他」を選択し、「種目(その他)」には「副収入」を記入、そして「業務には該当しない」を選択します。
「収入金額」は損益の合計額、「源泉徴収税額」には既に源泉徴収された額を記入します。


かまち
インターネットで他の方の記載を参考に、毎回「副収入」と記載しています。
未成年の場合、特別に受ける控除もほとんどありませんので、「計算結果の確認」画面に進み、還付額を確認します。
基礎控除の範囲内での収入であれば、ここで表示される金額(還付額)が、今まで支払った源泉徴収額(所得税分)と一致します。

その後、申請書のデータをダウンロードし、郵送すれば手続き完了です。

かまち
その他の印刷代をふまえると、還付額が概ね500円以上になっていれば、確定申告をした方がお得と言えそうです。
【参考:利益の発生要因】子供で生じた譲渡所得・配当所得・雑所得の詳細

利益の発生要因は人それぞれかと思いますが、私の子供の場合は原則ほったらかし運用で発生した利益です。
具体的には、各所得は以下のサービスから生じています。
子供の将来の貯蓄しやすさだけでなく、子供の勉強のためになればと思い、それぞれ利用しています。
いずれのサービスも、口座開設や口座維持費用は発生しません。

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(その場合は確定申告をせず、源泉徴収のままで済ませればいいのかもしれませんが。)
子供用として松井証券を利用する理由

どちらかと言えば松井証券はマイナーな証券会社で、利用している方は少ないのではないでしょうか。
しかし、未成年の口座利用においては、以下の点から楽天証券やマネックス証券といった大手ネット証券会社よりも魅力を感じています。
- 25歳以下の株式取引手数料は無料
- IPO(新規公開株)のブックビルディング申込み時に購入代金が不要
子供の口座ゆえに長期保有を前提とし、売買を繰り返すつもりはありませんので、他の証券会社を利用しても取引手数料がかさむ事は無いかもしれません。
ただ、将来証券口座の管理を子供へ引渡す際も、株式取引手数料がかからなければ子供は株式投資へチャレンジしやすいかなと思っています。

かまち
基本的には配当や優待を通じて、子供が株式投資を身近に感じて欲しいなと考えています。
また、当たれば利益が出やすいと言われるIPOに関して、抽選時に資金が不要なため、抽選の都度資金をかき集めたり、資金が拘束されることもなく、資金効率の高い状態で申込めます。
私は子供の証券口座にたくさんのお金を入れられるほど余裕もなく、また口座管理の手間もなるべく抑えたいので、とても理にかなっています。

かまち
他の証券会社では「資金がないから抽選に申し込めない」ということもありますが、松井証券なら少ない資金でも欠かさず申し込みでき、IPOの当選チャンスが高まります!
子供用としてクラウドバンクを利用する理由

フィンテックが進んだこともあり、株や投資信託以外で運用する「オルタナティブ投資」が最近流行ってきました。
しかしながら、未成年の場合は暗号資産を始め多くのサービスが利用できません。
その中でも、クラウドバンクについては親権者が口座を開設している場合のみ、未成年も利用可能です。
クラウドバンクは「ソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)」と呼ばれるサービスで、事業者へ資金を貸し付け、返済時に分配金を得ます。
事業者への貸付けは不動産の取得や発電事業等の案件が多く、また国内外と多岐にわたり、2024年2月時点の償還済金額は2712億円、実質平均利回りは5.82%です。

かまち
ソーシャルレンディングの営業者の中でも、クラウドバンクを運営する「日本クラウド証券株式会社」は規制の厳しい「第一種金融商品取引業者」に登録されている点も信頼できるポイントですが、1点だけ注意が必要です。
それは、償還遅延や元本割れも生じているという点です。
資産運用ゆえに元本の毀損リスクがありますので、なるべくリスクを低減すべく分散させ、確率的に平均リターンを目指す運用方法をオススメします。


かまち
私自身、1案件1万円と細かく分散して平均リターンを目指していますが、運良く平均以上のリターンが得られています。
~おわりに~
確定申告はとっつきにくい印象がありますが、ここ最近は電子化が進みとてもラクになってきました。
申請書の作成には時間もかかり、確かに面倒ではありますが、「お金持ちの人はみんなやっているのかな?」と思い、私自身10年以上毎年手続きしています。
手続きしたての数年間は、お恥ずかしながら「申請するだけ時間もお金も損したなぁ」と思うことが多々ありました。
しかしながら、それらも自らの知識や経験となり、「自分で試行錯誤しながらやってみて良かった」と、時を経た今感じています。
そのような知識や経験があったからこそ、後に受験したFP2級資格も少ない時間・労力で合格できたのかもしれません。
日本でも2022年4月から金融教育が義務教育に組み込まれましたが、教育レベルの偏りや大人自身の教育不足により、まだまだ課題は山積みであるのが実態です(参考:義務化された金融教育の内容は?学ぶ意義や教育現場の課題を解説(すららHP))。
そんな実態に対して不満を言っているだけではなく、自分の力で子供に質の高い学び・経験ができるよう、環境作りをするのが親の役目だと私は考えます。
親が毎年2~3月に頭を抱えてパソコンとにらめっこしている姿を見て、子供たちにとっても確定申告が当たり前のものに感じ、また自身の証券口座等を通じて金融に少しでも関心を持ってもらえればいいなと思っています。
じゃあな、またな。