埼玉県民の強い味方!「子育て・介護両立応援資金」でお金借りました

今日も一日お仕事&育児おつかれさまです。
負けず嫌いのサラリーマンとして社畜のごとく働き、並行して育児・家事も全力奮闘中のかまちです。

今回は「埼玉県の子育て・介護両立応援資金をありがたくお借りした話」を紹介します。

「貯蓄が少なくて、出費がかさむと子育ての余裕がなくなる」
「子育てのために借入れを考えているものの、金利が高くて勿体ないから踏み切れず」

とお悩みの方々の助けになれば幸いです。

結論|子育て中の埼玉県民がお金のことで迷ったら、先ずは「子育て・介護両立応援資金」を考えよう

子育て中に埼玉県民が頼れる制度に、埼玉県の「子育て・介護両立応援資金」制度があります。
仕事と家庭生活(子育て・介護など)の両立を目的として最大10年・200万円まで融資を受けられる制度です。
申込みに「埼玉県内で1年以上働いていること」等の条件はあり、埼玉県民限定の融資制度になりますが、他県でも類似の融資制度が見受けられます。

「子育て・介護両立応援資金」制度を活用するメリットは以下の3点と言えます。


  • 金利が圧倒的に良い(年1.7%:2022年10月時点)
  • 必要十分な額を借りられる(200万円までで返済可能な額)
  • 会社に知られるリスクがない(社内で変な噂が立たない)

実際に借りる際、申込み基準のほか、窓口の訪問が必須なこと(オンラインで完結しない)には注意が必要です。
また借入れにあたっては、資金計画書を作成して提出する必要があり、「今後の家計の見通し」を考える機会となります。

資金計画書の作成は自分で作る必要がありますが、作成を通じて夫婦におけるお金との付き合い方が改められたほか、ライフイベントの計画にあたり非常に役立ちました。

計画を立ててお金を借りれば家計が安定し、生活を切り詰めることによる楽しみの減少も回避できます。
そして借入れを行う一連の経験は、翻ってご自身の仕事にも役立つ経験となるはずです。

不妊治療って意外とお金かかる…思ってたより家計厳しいかも??

第一子がスクスク成長し、保育園にも通い出したことで、我が家の生活も軌道に乗り始めました。
仕事と育児の両立生活にも慣れてきたがゆえに、そろそろ第二子がほしいなぁなんて思ったり。


かまち
第一子で体感した過酷な日々も、喉元過ぎれば過去のもの。
子供の笑顔により、過去の記憶は上書き保存されました。(きっと私が親バカだからではなく、どこのご家庭も同じなはず。笑)

しかしながら、第一子の時と同じく第二子が欲しくてもすぐに恵まれず、出産までは長い道のりとなりそうな状況。
加えて仕事と育児の両立により、慣れたと言えど夫婦共に毎日くたくたで、夜は力尽きて寝落ちする日も多々。

とは言え時間は待ってくれません。
妻も年齢には抗えないので、どうしても「高齢出産」という言葉が頭によぎります。


かまち
医学上は35歳以上の出産を高齢出産と定義していますが、30代を過ぎると妊娠・出産にともなうリスクが徐々に高くなると言われています。(参考:高齢出産にはどんなリスクがある?何に気をつければいい?(Moony公式HP)

「年を取るのは待ったなし」と思った矢先、利用を考えたのは不妊治療です。
運が良いことに、令和4年4月から不妊治療の保険適用範囲が拡大されました。(参考:令和4年4月から、 不妊治療が保険適用されています。(こども家庭庁HP)

ただ、不妊治療は1回で終わるものではなく、それなりに費用が嵩むのも事実です。
厚生労働省の調査結果によれば、不妊治療経験者のうち、高度不妊治療(体外受精や顕微授精)を経験した人の約半数は総額100万円以上もかかり、そのうち3割弱は200万円以上かかっています。(参考:不妊治療にかかるお金はどれくらい?(Rukuo)

想像以上にお金がかかることが分かったものの、お金を理由に第二子を諦めたくない。
とは言え第一子が3歳になるまで保育料もかかるし、そもそも子供優先で割り切って仕事もしなければならず、収入も当面増えなさそう。

そんなとき、一時的な家計のしのぎで活用することになったのが、埼玉県「子育て・介護両立応援資金」でした。

県の制度で借りたからこそ本当に良かった3つのメリット&手順

「子育て・介護両立応援資金」は、埼玉県が勤労者向けに設けている制度です。
ただ、実際の窓口や貸付元は「埼玉県」ではなく「中央労働金庫」になります。


労働金庫が実施する自治体関連の融資は、「自治体提携融資」と呼ばれています。(参考:自治体提携融資制度・利子補給制度(中央労働金庫HP)

他県でも、埼玉県の制度と似たような融資制度はあります。
例えば横浜市では、中央労働金庫と提携した「両立支援資金」といった制度が用意されています。(参考:勤労者貸付制度(横浜市HP)


かまち
他県であっても内容は類似していますので、埼玉県民以外の方にも本記事の内容が役立てば幸いです。

自治体が提供するがゆえのお得・安全・安心な3つのメリット

「子育て・介護両立応援資金」は「さすが県の制度!」と言わんばかりのお得・安全・安心の3拍子揃った制度です。
子育てや介護の目的でしか借りられませんが、お金で困った時に真っ先に検討してほしいほどの魅力を備えています。

この制度を利用して感じたメリットは以下の3点です。


  • 金利が圧倒的に良い
  • 必要十分な額を借りられる
  • 会社に知られるリスクがない

それぞれのメリットの詳細は、次のとおり。

①金利が圧倒的に良い

大手銀行や消費者金融でお金を借りる時と比較すると一目瞭然です。
仮に100万円を5年借り、毎月元利均等で返済する場合の金利・利息額の目安をまとめました(※金利幅がある場合は最大値を適用・2022年10月時点)。

借入先:商品名年利100万円借入時の10年後の利息額備考
三井住友銀行(SMBC):フリーローン(無担保型)5.975%159,234円住宅ローンで金利優遇あり
アイフル:ファーストプレミアム・カードローン9.50%260,094円初回利用者のみ・WEBで完結
埼玉県:子育て・介護両立応援資金1.70%43,778円元金の据置設定可

返済時の利息額は、大手銀行と比べても3~4倍、額にして10万円以上開きがあります。
このお得さは公的機関ならではと言える利点です。


かまち
住宅ローンのような「担保のあるローン」なら、金利はより下がります。
ただ、出産や育児の場合は教育ローンにも該当せず、借入れ条件は厳しめの傾向です。

②必要十分な額を借りられる

借入可能額は「200万円以内で返済可能な額」となっており、平均的な子育て・不妊治療の支出を補うのに十分な資金を借入できます。
また、民間の商品でよく見られる「借入額の増減により金利が増減する」ようなこともなく、無理せず必要な額を借りられます。

借入れ期間も最長10年まで設定でき、加えて元本据え置きも1年間(産休・育休中は2年間)可能です。
「すぐに返済が始まるのは厳しい」という場合も調整が利き、安全な返済計画を立てられます。


かまち
不妊治療以外にも、例えば夫婦共に実家が遠く、近くに頼れる身寄りがない場合には「ベビーシッター」「家事代行」で費用がかさむことが想定されます。
子育ては良いモノ・サービスを活用すれば楽をできる部分はあり、お金で救われる機会は多いですから、必要な分を計画的に借入れできるのは子育て世帯にとって強い味方です。

③会社に知られるリスクがない

借入れの際に労働金庫へ直接確認しましたが、「借入れにあたって会社に連絡が行くことは無い」とのことでした。
もしかすると、銀行や消費者金融においても同様に会社に連絡が行かないケースはあるかもしれません。

働き先によっては会社の福利として自治体提携融資と同レベルの金利で貸付制度を設けている場合もあります。
事実、私の会社では用意がありました。
しかし、「同じ会社で働く人」を介して借入れ手続きを行うこととなるため、どうしても利用する気が起きませんでした。


かまち
社内の人に知れてしまうと、業務上の守秘義務があるとは言え、変な噂が立つリスクもゼロではありません。
特にお金の噂は、良い方向に転がるとは考えにくいですからね…

借入実行までの具体的な手順について

子育て資金が着金されるまでの間、実際に私が行なった手順をまとめました。


  1. 埼玉県HPで申込みの基準・条件を確認
  2. 最寄りの中央労働金庫を訪問
  3. WEBから仮審査を登録
  4. (仮審査通過後)本審査のため中央労働金庫を再訪問
  5. (本審査通過後)着金日の調整・郵送にて書類関係受領

上手く対応すれば、最初の訪問(手順2)は電話で済ませられたのかもしれません。
ただ、私のように借入れが初めての方は、訪問しておくと悩みの解決にもなりますし、無駄足にはならないはずです。


かまち
WEBの登録方法も、訪問したことで教えていただけました。
中央労働金庫HPの「無担保ローン仮審査申込」から登録します。
また登録時は、備考欄に「埼玉県の自治体提携融資:子育て・介護両立応援資金」の記入を行います。

なお、手順を進めるにあたり、以下の2点は特に注意が必要と感じました。


  • 子育て中の埼玉県民なら誰でも借りられる訳では無い(申込基準がある)
  • 窓口訪問をする必要あり(オンラインだけで完結せず)

注意①子育て中の埼玉県民なら誰でも借りられる訳では無い(申込基準がある)

2022年10月時点では、給与所得者で、かつ以下の要件を満たしている必要があります。(参考:子育て・介護両立応援資金のご案内(埼玉県HP)


  • 県内に1年以上居住
  • 20歳以上65歳以下
  • 同一勤務先に1年以上勤務
  • 申込者の前年の給与収入が800万円以下

当然ですが、基準を満たしていないと問答無用で審査に落ちますので、必ずご確認ください。
「最近転職したばかり」という方もうっかりお手付きになってしまいます。


かまち
言わずもがな、子育て・介護以外の使途での借入れもNGです。

注意②窓口訪問をする必要あり(オンラインだけで完結せず)

本審査に進んだ際、窓口訪問が必要なため、仕事の休みを最低でも半日程度調整することとなります。


かまち
オンラインで出来ることが増えてきましたが、残念ながら今回の手続きはそうも行きません。

なお、窓口では各書類を提出し、本人確認を行います。
窓口に持参を求められた書類は以下の6点です。


  • 本人確認書類(運転免許証)
  • 健康保険証
  • 住民票
  • 印鑑
  • 前年度の源泉徴収票
  • 資金計画書(※自分で作成)


かまち
資金計画書は自分で作る必要があります。
後述しますが、先々を見通す良い機会になりますので、労力を注いでも無駄な時間にはなりません。

子育て資金の利用前にこれだけは押さえてほしい!利用する前に考えてほしい1つのこと

自分自身でお金を借りることになり、真剣に将来の家計と向き合ったので気付いたことがあります。

それは、「お金を借りることは悪いことではない」ということ。
決して「借金=ダメ人間」ではありません。

会社も事業を運営する上でお金を借ります。
事実、無借金経営の会社の方が少ないですし、「無借金経営の会社だから良い会社」という訳でもありません。


かまち
全国の無借金企業は全体の15.6%ほどです。(参考:第2回 全国「無借金企業」調査(東京商工リサーチHP))
「先行投資のためにお金を借りる」といった経営判断を行う会社の方が多いと言えます。

企業で考えれば、お金に余裕が生まれることで企業活動に余裕が生まれます。
それによりできることが増えますが、これは企業に限らず個人の生活でも同じです。
借入れで将来時点のトータル支出は増えますが、生活に余裕を生み今の時間をより有効に使えます。

言葉ではイメージしにくいため、ざっくりですが数字で表現すると下の表のようになります。
利息分の支出は増えるものの、借入れにより資金の苦しさの程度を軽減できるのです。

借入れによる残高軽減のイメージ

借入れで余裕が生まれるとは言え、借りたお金はいつか返さなくてはならないもの。
借りたお金が良い方向に役立てばいいものの、悪い方向に転がりかねないのも事実です。

今回の制度利用を通じて学んだことは、借りたお金が悪さするときは、主に「計画を持たずに借りてしまうとき」ということです。
私自身今回の経験からようやく気付いた部分ではありますが、他のファイナンシャルプランナーの記事でも同様なことを言われています。(参考:「お金を借りる=悪いこと」とは限らない 良い借金・悪い借金の見分け方(auじぶん銀行)

具体的には、「特定の目的(それにより一時的に生じる支出を補填する)ために計画的に返済できる借入れ」なら、日々の収入・貯金から計算し、将来返済できる見込みがあります。
一方、「目的もなく、計画を持たない借入れ」だと、借りたお金をきちんと返済できるか見通せません。
見通せない場合、そもそも貸し手に断られる場合もありますが、いざ貸してもらってもどう生活すれば適切に返済できるか把握できていないため、結果的に返済不能に陥る恐れがあります。


かまち
車や家のローンもお金を借りることには変わりませんが、これらでお金を借りるときは「ある物を買うため」と目的が明快です。
今回のように子育て用でお金を借りる時も、目的をはっきりさせ、自分がいつ・どれだけお金がかかるか、そして返せる計画は立つのかきちんと考えておかないと、将来痛い目に遭うのは明らかです。

考えてほしい1つとは「計画」|当然ですが、真剣に向き合ってほしい

そこで、今回「子育て・介護両立応援資金」の利用を考えている人にも、事前に考えてほしい1つのことがあります。

それは当面の家庭における計画、つまり「自分の手で、今後の家計の見通しを立てること」です。
当然の事と言えばそれまでですが、お金を借りる前に自分できちんと計画を立て、自分の収支を把握・見直しておくと、借りるお金を良い方向に役立てられるか、はたまた悪い方向につながるものなのか、自分自身で理解ができます。


かまち
本審査で資金計画書を提出することとなり、借入れを行う場合必然的に行う作業ではありますが、ぜひ真剣に向き合ってほしいです。
何より、借りた後の家計の舵を取るのは自分自身ですからね。

この「家計の見通し作り」を真剣に行うことで、「お金が必要」となる現時点の「点」から「返済予定時期」までの将来を「線」で見渡せますので、家計の推移をシビアに把握できます。
ひいては私の家庭では、以下のようなメリットがありました。


  • 夫婦におけるお金の付き合い方が変わる(いい加減な出費が減る)
  • 近い将来、いつの時期に家計が苦しくなるのか分かる(ライフプランの計画に活きる)
  • 予定通りでないと困る出来事・収支が掴める(ライフイベントの重要度・リスクを判別できる)

計画をもって借りれば、「子育て・介護両立応援資金」は仕事と子育ての両立に苦労されている世代にとって本当に心強い味方になります。
将来を意識して家計の見通し作りに向き合ったことで、「子育て・介護両立応援資金」と上手に付き合えること、そして家計の苦しさを軽減できることに気付き、私自身本審査の手続きを実施するに至りました。

参考|制度の利用(初めての借入れ)にあたって勉強した際の資料

お金を借りるのは初めてな上に、家計の見通しを机に向かって考えるのも今回が初めてでしたので、私自身あれこれ勉強しました。
勉強時に利用して役立ったものを参考までに紹介します。

参考文献学べる・利用できる内容媒体
共働きファミリーの仕事と子育て両立バイブル子育て開始時からのライフイベント書籍
インターネットによる子育て費用に関する調査報告書【概要版】(※2024.3時点でリンク先が廃止)
【保存版】子育てに必要な費用はいくら?未就学~大学までにかかる費用や制度を解説!
年齢に応じた年間の子育て費用WEB
Ke!san ローン返済(毎月払い)ローン返済のシュミレーション作成WEB
銀行取引に自信が持てるようになる融資マニュアル借入れ手続きの考え方・資料作成の心得Udemy(動画)

老後に向けた長期のシュミレーションはWEB上にたくさんありましたが、子育て用のシュミレーションは見当たらず。
結果、色々な知恵を繋ぎ合わせながら作成することとなりました。

なお、表にまとめる上ではExcelが欠かせませんが、大半が足し引きだけで済み、難しい計算をせずとも仕上がります。
本腰入れて取り掛かれば、意外にもあっという間に完成です。


かまち
いざ中央労働金庫へ提出した際、職員の方から内容に対して指摘を受けることもありませんでした。
ちなみに私が窓口でやりとりした感覚では、先々の予定額より現状の実績額に着目されていた印象です。

〜おわりに〜

子育て中は時間に追われるだけでなく、私の不妊治療のように予期せぬ追加費用によって更に頭を悩ませることがあります。
そのような時、お金を借りる選択肢を一切シャットダウンするのではなく、利子の少ない自治体提携融資の活用も検討してみてください。

私自身、お金を借りるのは初めてだっただけに本当に借入れをすべきか正直迷いました。
しかし今回の借入れを通じて、生活を徹底的に切り詰めずとも、家計が苦しい時期は乗り越えられることに気付けました。

生活を切り詰め過ぎて、日常から楽しみが無くなっては本末転倒です。
世の中のワーパパが「仕事も家計も救うワーパパ」として活躍する一歩を踏み出すにあたり、この記事が役立つことを祈っています。


かまち
家計の見通し作成や銀行からの借入れの経験は、日頃のお仕事にも活かせるはず!

じゃあな、またな。

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